観葉植物らしいみずみずしい姿を楽しみたい方にとって、フィロデンドロンはおすすめの観葉植物です。エキゾチックな直立型のタイプから大きな葉の光沢が美しいタイプまで、見た目や樹形の種類が多いのも魅力。インテリアグリーンとして楽しみがいがあります。
今回はそんなフィロデンドロンを元気に成長させるための、育て方のポイントを解説します。魅力あるフィロデンドロンをもっと元気にするための基本を押さえていきましょう。
フィロデンドロンとは？育て方の基本5つのポイント
フィロデンドロンは熱帯アメリカや熱帯アジアに自生するサトイモ科の観葉植物です。仲間が多い種類としても知られており、自生地では約700種類もの仲間が分布するとされています。
それだけに見た目の特徴も実に多彩で、大きな葉に切れ込みが入ったエキゾチックな種類や、サトイモのようなぼってりとした幹をした種類。美しい光沢のある種類など、個性的な表情を披露してくれます。種類によっては葉の色合いや模様にも違いがあり、選ぶ人の好みやインテリアとの相性を考えながらお気に入りの株を探すのも、フィロデンドロンの楽しみ方です。
では、フィロデンドロンを育てる際は、どんなポイントを押さえればよいのでしょうか。株を元気に育てるための5つのポイントを見ていきましょう。
1．日当たり
フィロデンドロンを育てるときには、日当たりのよい環境を選びましょう。比較的暗い場所でも育つ「耐陰性」がある種類ですが、やはり植物は明るい場所の方が元気に育ちます。長期間暗い場所で育てていると、色付きが悪くなったり、徒長（枝や茎がひょろひょろと弱々しい姿に伸びること）の原因になるため注意が必要です。
日当たりは直射日光でなくても構いません。レースのカーテン越しや明るい窓の近くなどを選ぶだけでも元気に育ちます。どうしてもスペースが確保できず置き場所が暗い環境の場合は、定期的に日光浴をしてあげましょう。週に数回ほどベランダや窓の近く、庭などに出して日に当ててあげます。
2．水やり
熱帯の多湿な環境で育ったフィロデンドロンは、水分を好みます。とくに成長期にあたる春から秋（4月上旬～9月下旬）にはたっぷり水を与えてください。水やりの頻度は土の乾燥状態を目安にして、土の表面が乾いたタイミングで与えましょう。
成長が緩やかになる冬場は、水やりの頻度を減らしていきます。土の表面が乾いてから2～3日後を目安にして、水を与えてください。
3．温度管理
熱帯や亜熱帯に自生するフィロデンドロンは、温かい環境を好みます。成長期は比較的温度管理が簡単ですが、注意したいのが寒さが厳しくなる冬場です。具体的には一日を通して12℃を下回るようなら、屋内に移動させて越冬させるとよいでしょう。
夜間だけ12℃を下回り、日中は温度が上がるようならそのまま屋外で育てても問題ありません。ただ、頻繁に置き場所を移動させるとなると手間がかかるため、ある程度平均気温が下がってきたら屋内管理に切り替えるのもおすすめです。
4．肥料
フィロデンドロンに肥料を与える場合は、季節に合わせて緩効性肥料と液肥を使い分けましょう。
緩効性肥料とは土にじっくりと溶け出して作用するタイプで、長期間効果が持続します。春先にはまず緩効性肥料を使用し、その後気温が上がる初夏から夏にかけて液肥を与えます。液肥を与える頻度は2週間に1回程度が目安ですが、商品によっては使い方に違いがあるため用法や容量を事前にしっかり確認しておきましょう。
10月から冬場の間は成長が緩やかになるため、肥料は与えなくても大丈夫です。
5．害虫対策
フィロデンドロンの害虫対策のポイントは風通しと乾燥です。
まず風通しが悪い場所で長く育てていると、カイガラムシが発生する恐れがあります。発生を予防するために、鉢を置く場所は風通しのよい環境を選んでください。またサーキュレーターを使って適度に風を送るのも効果的です。カイガラムシが発生した場合は、歯ブラシでこすり落として退治できますが、難しい場合は専用の薬剤を塗布してください。
次に、乾燥状態が続くとハダニが発生しやすくなります。ハダニは水に弱いため、日頃から霧吹きで葉水をすると予防効果が高まります。葉の乾燥を防ぐ効果も得られるため、一石二鳥です。葉水をする際は、葉の表面だけでなく裏側もしっかりケアしてあげましょう。また、流水でもハダニが駆除できない場合は、専用の薬剤を使って対処してください。
また、複数の観葉植物を育てている場合は、他の鉢にも害虫が発生している可能性があります。まずは害虫が発生した鉢を別の場所に移動し、他の鉢に害虫がいないかしっかり確認しておきましょう。早めに発見し対策を講じれば、害虫による被害を最小限に食い止められます。
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今回はフィロデンドロンの育て方について、基本となる5つのポイントをご紹介しました。
フィロデンドロンは美しい葉色や形状など個性ある観葉植物です。インテリアとしても人気が高いため、育て方のポイントを押さえて元気に育ててあげましょう。
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