生い茂ると天井の高さまでに育つウンベラータですが、きれいに育っていると、ついつい剪定のタイミングを逃してしまいがちです。枝や葉っぱが増え過ぎて、生い茂ってしまうと剪定の手間も余計にかかってしまいます。
そこで今回はウンベラータの剪定の時期や下準備、剪定の仕方についてポイントを解説します。
目次
- なぜウンベラータの剪定が必要なの?
- ウンベラータの剪定時期は夏場の成長期を選ぶ
- 剪定を始める前の準備は?
- ウンベラータの剪定方法
- ウンベラータの剪定方法1.理想の樹形をイメージする
- ウンベラータの剪定方法2.習性を理解してさっそく剪定する
- ウンベラータの剪定方法3.剪定後の切り口や枝の始末
- 剪定したウンベラータの枝は挿し木で育てることが可能
- ウンベラータを大切に育てるためにも正しい剪定を
なぜウンベラータの剪定が必要なの?
ウンベラータは熱帯アフリカを原産とする観葉植物です。かわいいハート型の葉と、個性的な樹形が特徴です。
成長も早いウンベラータは定期的に剪定をしないと、樹形が乱れバランスが悪くなってしまいます。葉が密集して日光が届かないと成長も鈍くなり、ひょろひょろとした弱々しい姿に成長してしまいます。
そこで、定期的に剪定をして樹形や日光の当たり具合を調整して成長を促してあげましょう。とくに幹は剪定して枝分かれすることで太く逞しい姿に成長します。また剪定で通気性がよくなれば害虫の発生を予防でき、より元気な株へと育ってくれます。
ウンベラータの剪定時期は夏場の成長期を選ぶ
ウンベラータの剪定時期は、4月~9月の間がおすすめです。この時期はウンベラータの成長期で、剪定後の回復のことも考えると、冬は避けて暖かくなる春頃から夏にかけてが最適期です。この時期に剪定すると新芽が生えてぐんぐんと成長してくれます。
9月以降は気温もだんだん下がってくるため、植え替えや剪定は避けたほうがいいでしょう。また成長期に剪定したダメージを冬場の休眠期に回復する時間も取れるため、翌年の成長に向けて良いサイクルが生まれます。
剪定を始める前の準備は?
ウンベラータの剪定には、事前に道具を準備しておきましょう。具体的には下記の道具を用意しておくと作業がスムーズに進みます。
- 剪定バサミ
- 手袋
- エプロン
- 新聞紙
- ゴミ袋
まず剪定バサミは切り口から雑菌が侵入しないように、清潔な状態のものを準備しましょう。水洗いだけでも十分ですが、使い込んだ剪定バサミなら念のため沸騰消毒やアルコール消毒を前日までに済ませておきます。
次に、ウンベラータの茎や幹・枝を切ると、切ったところから白い樹液がポタポタ出てくることがあります。樹液は落ちにくくベタベタとしているため、衣類や床につくと後片付けも大変です。また肌が弱い人はかぶれてしまう恐れがあるため、手袋やエプロン、床に敷く新聞紙などもあると役立ちます。剪定後の枝や葉を処分するためのゴミ袋も用意しておきましょう。
ウンベラータの剪定方法
準備ができたら、いよいよ剪定です。ここからはウンベラータの剪定方法を、3つのステップで解説します。
ウンベラータの剪定方法1.理想の樹形をイメージする
剪定を始める前に大切なのは、ウンベラータの理想の樹形をしっかりイメージしておくことです。理想の樹形は育てている方の好みもありますし、部屋の広さや天井の高さなどでも、形は変わってきます。ご自身の部屋のイメージや、バランスを事前に考えておくと、剪定作業がスムーズに進みます。
ウンベラータの剪定方法2.習性を理解してさっそく剪定する
ウンベラータを剪定すると枝を切り落とした方向に新芽が出てきます。また、切り落とした所からYの字に、上へ上へと伸びていく習性もあるため、この習性を理解しておくと、成長後の姿をイメージできます。
上記の写真は実際にウンベラータを剪定したものです。剪定後のイメージに合わせて、幹から1cmほど上の部分をカットします。切る枝や幹は、下向きや内向きに伸びているものや、交差している枝を選ぶとよいでしょう。剪定から3週間後の写真を見ると、切り落とした方向に伸びる習性や、Y字の新芽が出ているのが分かります。
1本立ちの株もスラッとしてオシャレですが、ボリュームをもたせたい時は、先端の葉の付け根のすぐ上を剪定すると、そこから脇枝が出て存在感のある樹形へと育ちます。
ウンベラータの剪定方法3.剪定後の切り口や枝の始末
切った後に出る白い樹液は、よく拭き取ってそのまま乾燥させれば大丈夫です。切り口が大きくて心配なときは、枯れ込み防止に“癒合剤”を塗るのも良いでしょう。
また剪定後はしっかりと日光に当てて、肥料を与えるとよいでしょう。葉を切り取った場合は水を吸い上げるスピードが遅くなるため、土の状態をよく観察して乾燥したら与えるようにします。
剪定したウンベラータの枝は挿し木で育てることが可能
ウンベラータの剪定時に切った枝は挿し木で育てることができます。
まず剪定した枝の中から、先端部に芽が出ている枝を選びましょう。長さは10~15cm程にカットします。葉は上部に数枚だけ残す程度にしておいてください。次に、小さめの新しい鉢を用意して、土や赤玉土を入れて準備しておきましょう。土に穴を空けて、5cm程の位置に挿してからたっぷり水を与えます。日陰で管理しながら様子を観察してください。発根促進剤を適宜使っても大丈夫です。
ウンベラータを大切に育てるためにも正しい剪定を
生い茂った葉や枝をそのままにしておくと、栄養や水分がウンベラータ全体にうまく行き渡りません。成長を遅らせる原因にもなるため、観葉植物が持つそれぞれの特徴と習性をよく理解して、正しい剪定の知識を身につけておきましょう。
APEGOでは、掲載している写真現物の観葉植物をそのままお届けしています。「開けてみたらイメージと違った…」といった心配がなく、安心してお買い求めいただけます。APEGOでお部屋にぴったりのウンベラータを見つけてください。
またAPEGOでは観葉植物の育て方やお手入れ方法について、公式サイトやSNSで発信しています。大切な植物を元気に育てるための参考材料として、ぜひご活用ください。